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North Tour -宿と食事- [Ride]

旅の間はビジネスホテル、旅館、ペンションなど、様々なスタイルの宿に泊まった。
行き会った人と話し、土地の物を食べ、また別の町へ。
そんな日々を繰り返すのもなかなかない事なので、毎日いろんなことを感じていた。

安平3.JPG



富良野1.JPG

富良野ではこんな風景の中にあるペンションで泊まった。
ペンションに一人は正直肩身が狭いが、予約サイトには二人部屋に一人でも可、
ということだったので。
料金は1人分なのだけれど、空いたベッドがちょっともったいなかった。

富良野2.JPG

夕食は土地の野菜とチキンの煮込み。
彩りがきれいで、野菜は本当においしかった。
チキンも半身あるとかなりのボリュームでお腹いっぱい。



天塩1.JPG

天塩では民宿というか、今の言葉だとビジネス旅館かな。
昭和が思い出される古い造りの宿に。
ここを選んだのは海が一番近いという、それだけの理由だったが
夕食はすき焼きのほか、食べきれないほどのお皿と小鉢が並び、
この料金では申し訳ないなと思うほど。
どこか安藤サクラ似のおかみさんが給仕をしながら、
前の公園は夕日がすごくきれいなのに、今日は残念と話してくれたので、
食後は散歩に出てみた。

天塩2.JPG

海岸通りという名の通りを横切り、30秒で海沿いの公園に出る。
こんな空だからか、薄暗くなりかけの時間だからか、
とてもきれいに整備されている割にはひと気がない。
雲を被るのは利尻富士。
スマートフォンで地図を見てみると、その左手が西だった。
なるほど、これはぜひまた、来なくちゃいけないな。
そんなことを思っているうちに、上着の袖には細かい雨粒が。

天塩3.JPG
翌朝、雨具を身に付ける私に何かと気遣ってくれるおかみさんに、
今度は晴れた日に来ますと言って宿を出た。
夕日は見えなかったが、天塩はまた来たい町のひとつになった。


礼文1.JPG

礼文はちょうど土曜に当たってしまい、なかなか宿が取れなかった。
ネットはあきらめて電話で探したのが今回の宿。
宿探しはやはり電話の方が確実だ。
家庭的な旅館といった雰囲気だったが、料理は洗練された感じの和食で、
鉢のひとつひとつが宝石のようだった。

礼文2.JPG

前の道路から降りるとすぐ海で、壊れた船着き場のようなコンクリートの残骸が。
この日の凪いだ海からは想像できないが、やはり冬は荒れるのだろうか。


浜頓別.JPG
浜頓別ではクッチャロ湖畔の温泉施設で泊まった。
ここのやや褐色で澄んだお湯は、独特のぬめるような手触りで、
まるで保湿ジェルを溶かしこんだような感触。
こんな温泉は初めてだが、乾燥肌の自分にはとても合っているようで、
個人的ベスト温泉になった。
気軽に行ける距離ではないのがとても残念。


女満別1.JPG

妻と合流した女満別は、こんな風景の中にあるロッジ風の宿で。
きちんと修行したのが感じられる作り手の料理は、そのセンスはもちろん
素材のおいしさが際立った。
女満別2.JPG
客室も食堂もすっきりと居心地が良く、ここは連泊してゆっくり辺りを
散策したかったな。

女満別3.JPG



別海1.JPG
別海はビジネスホテルだったので、夜は近くの居酒屋へ。
これは漁が始まったばかりの北海シマエビ。

もうずいぶん前だが、サロマ湖辺りのドライブインの駐車場で、
屋台のおばちゃんが売っているのを買って食べた覚えがある。
ビニール袋に一掴みくらい入って何百円だったか。
お皿に並んだそれは少しだけ気取って見えたが、
味は同じ… のはず。

別海2.JPG

夜、見知らぬ町の通りを歩くのは、非日常の旅を実感するひと時。
セイコーマートの袋の中身は、翌朝のパンとインスタントコーヒーが入っている。

帯広1.JPG

帯広の宿は正確にいうと帯広ではなく、東の幕別という町。
敷地内にバイクが停められて、近くにジンギスカンの食べられる
店がある事に絞って探したらこうなった。
コインランドリーも見つけたので、ちょうどいいやと洗濯物を入れてからお店に。
帯広3.JPG

ジンギスカン鍋ではないのだけれど、地元の人に愛されてきた焼肉店らしく、
お値打ちに満足できた。
駐車場の横にはなにげに白樺の大木の並木があったりして、
昔は一面白樺の森だったのかも、なんて話しながら帰った。

帯広2.JPG


道中、話しかけてきた方に、今日は安平に泊まるんですと言ったら、
あそこ泊まるとこなんてあるの?なんて言われてしまったけれど。
安平1.JPG

そんな安平の宿は、雨の中到着すると出迎えてくれたご主人に、
砂利敷きだけど良ければ車庫にと勧められて、安心して荷下ろしができた。
降っていなければ意識もしないような事でも、本降りの中では
いろんな力をあちこちに注がなければならない。
雨具やブーツを乾かすことまで気にかけてくれたりと、
こういう心遣いは本当にありがたかった。
安平2.JPG

朝のサラダは、トマトが苦手な私のお皿だけ代わりにビーツが。
欲しいものは整い、でも出過ぎない。
そんな宿だった。


函館1.JPG

最後の函館はこの旅唯一の高層ホテルで。
雲がかかっているのは函館山。
ロープウェイ乗り場に歩いて行けるからと選んだのだが、
着いた時点ですでに雲の中では、夜景など望むべくもなく。

函館2.JPG

代わりにといってはなんだけど、出かけた居酒屋で朝取れのスルメイカなるものを。
まだ白くなってないイカなんて初めてだったが、これは美味。
北海道最後の夜は、イカ刺しで〆たのだった。




***




30年前のツーリングは大体のルートを決めていただけで、
宿に関してはまったくノープランだった。
毎日夕方近くになってから、その日の寝床を決めていたけれど、
それでも特に困った記憶がないのは、若さゆえの柔軟さと楽天的な心と、
今よりずっと多かった旅人宿的な受け皿のおかげだろう。

時は流れて今回は、すべて予約して行くことにした。
途中から妻も合流するのも大きいし、何より現地で過ごす貴重な時間を、
宿探しに費やすのがもったいなく思えたのだ。
おかげで雨の中走り続けていても、そこに着きさえすれば
温かい湯船と乾いたベッドが用意されていた。

旅の自由さと面白みには欠けるかもしれないが、
今回はそれで良かったのだと思う。
ソロでも二人でも、どの宿で過ごした夜も思い出深いものとなった。

それに昔と同じやり方をしても、ヒリヒリするような旅のヨロコビと独りの自由と、
時にはかすかな不安もない交ぜになったような、あの感覚は得られないだろう。
あれはおそらく人生の中で、あるひと時だけしか感じられないものだったのかもしれない。





タグ: 北海道 宿
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コメント 5

HIRO

こんにちは。
色んな宿で、それぞれに良い所があって良かったですね。
若い頃のロンツーは、YHメインで回ってましたが、今と違って色々なのが(YH協会の基準はクリアしてる)あ理ましたね。
出たとこ勝負?の宿探しもアレですが、行く前に吟味して予約しておくのが正解かも?
by HIRO (2019-08-03 23:38) 

YASH

★HIROさん
私はYHは数えるほどしか泊まったことがないんですが、
以前は個性的な所も多かったそうですね。
礼文の桃岩YHなんてその最たるものだったようですが、
今はそういう話を聞きません。
これも時代でしょうね…。

成り行きの宿を面白がれるのも、若さの特権かもしれません。
逆に吟味したつもりでも、なんかこう… というのも
ありますよね(笑)。
by YASH (2019-08-07 22:14) 

harry

途中で合流、っていうのもいいですね。
自分も少し前に京都にミスティックで出掛けた時に
電車でやってきた妻と待ち合わせたんだけど
一人旅と二人の時間が全く違い流れ方で楽しめました。

宿もいろいろ、楽しそうでしたね。
自分も最近はちゃんとした宿に泊ることが多いんだけど
一昔前は(中南米なんかで)凄まじいところにも平気で泊っていたので
たまにはハズレ覚悟でチャレンジしてみようかな、なんて。

うーむ、旅に出たうなってきちゃいました...
by harry (2019-08-16 22:04) 

HIRO

こんにちは。
 < 礼文の桃岩YH
昔は、3大●ちがいYHとか言われていた内の一つですね。
大分前(でも今年?)に、TVで”大人しくはなったけど”「フェリー出航時に盛大にお見送りとかの」伝統は...と言う番組をやっていた様な(笑)

今は、ライダーズハウスとかがあちこちにあるみたいで

by HIRO (2019-08-16 22:59) 

YASH

★harryさん
やはり自分の中のバイク旅の根っこはソロなんです。
だから北海道のような、思い入れの強いところへは
独りで行きたかった。
でもそんな体験を共有したいなというのもあって、
じゃあ半々にするか、と(笑)。

時間の流れ方が違うというのは同感ですね。
そしてどちらも今の自分の旅だと実感できたのは
良かったですよ。

★HIROさん
そうそう。
ヤングな頃の私はそういうのが苦手でしたが、
行けば行ったで楽しい思い出になってたかも?

今回はそういうアンテナを張らなかったからかもしれませんが、
ライダーズハウス的な宿は減ったような気がしていましたよ。
また、駅での宿泊はまったく無くなったようですね。
できたものと消えたもの、両方に気付いた旅でもありました。

by YASH (2019-08-20 22:47) 

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